その480 - Secret History of Santa Claus
やあ、諸君。
クリスマスも近づき、プレゼントを楽しみにしているこどもも多いようじゃな。
でも、、もともとは、この前の土曜日、12月6日こそがプレゼントをもらえる日だったって、知ってた?
そう、それは「聖ニコラオスの日」。
聖ニコラオスは、4世紀にギリシャ国家の一部であった小アジアのミラという地で活躍した司教で、こどもへの施しの伝説なんかが元となって、サンタクロースの起源となったと言われている学識高い聖人じゃ。でも…ホントは…
サンタには驚くべき真の起源があった!?
プレモファンならご存知であろう。ネーデルラントやベルギーには、このワシのような、赤い帽子に羊飼いの杖、赤い大きな本を持って、白馬にまたがり、従者のブラック・ピートと共に蒸気船でスペインからやってくる、というなんとも摩訶不思議な"サンタ"がいることを。
ワシの名は
シンタクラース。
そしてワシは、サンタクロースその人よりも先輩なのじゃ。
そもそもサンタがあの姿になったのは某清涼飲料水会社のキャンペーンのせいなんかもあるのじゃが、ようは現代のサンタのイメージは、(大半が想像するようなフィンランドではなく)アメリカで形成された。
発祥の地はニューヨーク。
かつて、英蘭戦争でブリテン領となるまでは"ニューアムステルダム"と呼ばれていたあの街じゃ。
サンタクロースは、ネーデルラント系の新大陸移民が持ち込んだ、ワシ、シンタクラースが元になっている、というわけじゃな。
シンタクラースはスペインからやってくる。これには諸説あるのじゃが、ネーデルラントではシンタクラースはマンダリンオレンジすなわち蜜柑を配ると考えられていたことから、オレンジならバレンシア、つまりスペインから来るんだろ、と考えられたとか、
いやそうではなく、聖ニコラオスの遺骸が、12世紀のセルジューク=トルコの勃興のおりにヴェネチア人の手で、埋葬地の小アジアからイタリアのナポリ近郊に移され、そしてそのナポリが、アラゴン王家の相続を経て、いわゆるスペインの一部になったことから、スペインの地に眠っている聖ニコラウスが、地中海やイベリア半島を経て、ムーア人、つまりバーバーリー海賊の(?)従者と共に船でやってくるのだと考えられたとか。
しかし、、実はこの、現代では物議を醸している黒い肌の従者なんじゃが、、、ホントのところは、アフリカとは関係ないんじゃ。
なぜって?
それはな…
ワシが、、、ホントウは、、、キリスト教伝来よりももっともっと古くからある伝承じゃからじゃよ。
そう、ワシの起源は、ゲルマン神話の時代にまでさかのぼる…
このワシの持っている赤い本。
みんなこれ、聖書だと思ってるじゃろうが、違うんじゃな。
これは、いわばエンマ帳。
この一年、いい子にしてた子の名前と、ワルさばかりしてた子の名前が書かれてる。
そうじゃ。いい子はプレゼントをもらえるが、わるい子は、、、ワシが連れているカラスにイタズラをされる。いや、カラスというか、イタズラ小鬼じゃ。それが、黒い顔の従者の正体。本来はアフリカとは関係ないんじゃ。なぜなら…
わしの正体は、
北欧神話の主神、オーディンじゃからな!!
水曜日の語源にして、のちの銀河帝国首都!!
そしてワシのまたがるこの馬は、
白馬アメリゴではなく…
八本の脚で天空を駆ける神馬、
スレイプニール!!!
ま~じ~か~