2015年8月8日土曜日

その446 Dino Expedition !? No No! 

I'm not a dinosaur.

Me, neither.


We're ... Lizards!

Scientifically speaking, we're far from Dinosaurs.





前回、あわれアンハングエラに捕まってしまったブルーのトカゲと友達の赤いトカゲ。

メーカー不明。こちら、10年ほど前、カリフォルニアのSausalitoという逗子葉山っぽい港町に遊びに行った時に購入したものです。あと一体、ガラスケースの中に飾っているものもあり。


トカゲって、意外と誤解されている動物です。恐竜の生き残りだとか、なりそこねだとか。なんとなく、恐竜が滅んだ後に哺乳類に押されてちっちゃくなっちゃった感がありますものね。

いえいえ。トカゲは、恐竜よりもずっと新しい時代に進化し、いま大繁栄を迎えている、爬虫類の中の成功グループのひとつ。その数(多様性)何と20科4,500種以上!!

トカゲ亜目とヘビ亜目をあわせて、有鱗目といいますが、その総計は8,000種近くに及び、なんと一つの「目」だけで哺乳類全体の種の数を超えるほどの繁栄ぶりです。

かつてまだ恐竜の存在がほとんど知られていなかった19世紀。当時はトカゲもワニも恐竜もいっしょくたに分類されていました。しかしその後の研究で、トカゲはヘビと近縁の仲間として、爬虫綱 - 双弓亜綱 - 鱗竜形下綱 - 有鱗目 - トカゲ亜目/ヘビ亜目、という位置に落ち着きました。一方で恐竜は?というと、爬虫綱 - 双弓亜綱 - 主竜形下綱 - 恐竜上目[Dinosauria] - 竜盤目/鳥盤目、となっています。つまり、下綱のレベルで別のグループ。

そして賢明なる読者諸氏には言うまでもないでしょう!そう、もまた、この恐竜上目 - 竜盤目の一種にすぎません。しかしあまりに繁栄した鳥類には、鳥綱という新しいclassを充てる場合もまだあります。鳥類の起源について詳しくはこちら。鳥類の進化について詳しくはこちら。

ちなみに下綱レベルで違うってどのくらい違うのよ?と調べてみると、哺乳綱は、原獣亜綱(ハリモグラやカモノハシ)、異獣亜綱獣亜綱にわけられ、その獣亜綱がさらに、後獣下綱(いわゆる有袋類)、真獣下綱 a.k.a. 有胎盤下綱(その他)とわけられていました。

ところで最近geneが興味津々なのが、この有胎盤下綱の中の「アフリカ獣上目」「異節上目」「真主齧上目」「ローラシア獣上目」という4つの大きな分類(単系統群)。え?食虫類はいまやユーラシア起源とアフリカ起源で別の系統だとわかったんですか?こどもの頃からナゾだった、ゾウとジュゴンとイワダヌキの近縁って、そういうこと!あ、あれれ、ハリネズミっていつのまにか齧歯目じゃなくて独立してしかも違う上目なんですね。。。など。ナマケモノとアリクイ(有毛目)やアルマジロ(被甲目)と、センザンコウ(有鱗目[トカゲ・ヘビとは関係なし])、ツチブタ(管歯目)の関係、ここまできちっと整理がついてたんだ~へー。と童心に帰ります^^


さて、話がそれましたが、トカゲに戻って。

トカゲを含む有鱗目は爬虫類の中でも新しいグループなんだそうです。その登場は中生代。そして、白亜紀になると、オオトカゲの仲間から[前回ご紹介した]海トカゲ類が登場し、海に進出します。手足が鰭化するなど、完全に海に適応し、巨大化。最大の種者はティロサウルスで15mにもなったそうです。すなわち、大蛇やオオトカゲも超える、史上最大の有鱗目!!

海トカゲ類は白亜紀の終わりに、恐竜、翼竜などと共に絶滅しました。しかし、海トカゲは実は、ヘビ亜目に非常に近い存在だと考えられています。大トカゲ、海トカゲ、そしてヘビがかなり近い。

ヘビ亜目がいかにして手足を喪ったかについては諸説あるのですが有力なのは、海生起源説と地中起源説。最近、地中生活をしていた小さな手足の痕跡のあるヘビの化石が発掘され、地中起源説がにわかに有利になってきていますが、、、geneはなんとなく、起源は両方あるんじゃないのか?またしばらくしたら、一般にヘビと言われていたグループに二つの系統があって、、、、とかなるんじゃないのかと勝手に想像しています^_^; 請う、ヘビ亜目の徹底したレトロトランスポゾン研究…って、え?もう実施済みですかね?^_^;^_^;^_^;

いずれにせよ、有鱗目は新しいグループ。中でもヘビ亜目に至っては白亜紀に登場。その後、新生代になってから爆発的に多様性と生息地域を殖やした両者。なんとなく、新生代って哺乳類と鳥の時代、だと考えがちですが、実は、トカゲ4,500種、ヘビ3,500種、トリ約10,000種!(=恐竜の一部)を考えると、なんの爬虫類もまだまだ栄えに栄えているのです!!