2014年8月31日日曜日

その230 

キャプテン・ジャック・燕「なあ、ところでおまえたち、これ、なんだと思う?そこの浜辺に埋まっていたんだ。」

ドードー「??」

キバタン「オタカラ!オタカラ!」

ジャック「うーん、お宝かあ。たしかに宝箱に入ってはいるんだが、ボトルが二つ、ガラス瓶がひとつ、ペカペカの帽子っぽいのに、なんだか筆っぽいのがひとつ…。何やら貝殻モチーフなみたいだが….


なんだこれ?」

ジャック「とりあえず、おれはいらないから、埋めなおしとくか?」





ドードー「(賛成!)」

キバタン「サンセイ!サンセイ!」



ジャック「よーし、じゃ、とっととこれ埋めて、また船を出すぞ!」

ドードー「(賛成!)」

キバタン「サンセイ!サンセイ!」




(おしまい)







あとがき

戯れ事ではじめたはずの<<四海皇>>とレディー・ジョウガ。いつのまにやら裏演目となってしまいました^_^; ので、少々解説めいたものを付けておしまいとします。


6月に掲載したSeven Piratesこと<<異海の七武海>>シリーズ

買い貯めていたfigureやadd-onの海賊を組み立てるときにはこいつを補完しようとあたためていた企画が、同じ某コミックにインスパイアされた<<四海皇>>シリーズ。

これに、藤崎竜『封神演義』清水玲子『輝夜姫』、そして古典『竹取物語』的な要素を採りいれた結果、スペースファンタジック海洋冒険モノになりました(笑)

王直の復活

写真は、<<四海皇>>とレディー・ジョウガのところまでを一気に撮影。当初はここで終了となる予定でしたが、そういえばまだ海賊がいたなということで、寇賊の頭領、王直さんをエンペラー・ワンとして撮影。単に焼酎の写真を撮りたかっただけかも?

ブルーエイリアンとダンクルオステウス

そして、一体追加購入していたお気に入りのブルーエイリアンを、せっかくブルーだからというので海底人兼宇宙人としてアレンジ。かぐや姫→月→月の海という連想から、宇宙と海が連結。名前や進化の由来としてダンクルオステウスを出しているのは、最近シュライヒランドさんでSafariやFavoriteのをみかけて気になっている存在だったから。geneはずっとこれを、甲冑魚だと思っていたのですが違うのですね。。甲冑を着たブルーエイリアン、なんとなくこの魚を思い出します。

ちなみにこの方、こちらこちらで出ていた彼とは、別の個体です。…。こうして並べてみるとほとんど変わらない…。geneの想像力の限界を感じますが、チューブとリストバンドがつくことでグレードアップ!

ホントは肩当を魚鱗のものに換えてみたりもしたのですがいまいちしっくりこず。ザンネン。


燕のジャック


キャプテン・ジャック・燕は、前回の写真を再掲にとどめ、7人の海賊を追加したこのあたりで終了となる予定だったのですが…。


嫦娥とアルテミス


いざ書き始めるにあたってふと思いついたのが、かぐや姫。実はレディー・ジョウガの名前はここで決まりました。ペットのハイエナ姉妹にもつけている、ジョウガ=嫦娥とは月に住むとされる女神の名前。ちなみに嫦嫦と娥娥は、JOJOとGAGAでもあります、もちろん^_^;

嫦娥。月に住む仙女で不死者だったが、地上に降りたためにその不死性を喪う。これ、なんとなくかぐや姫的です。嫦娥が登場する『淮南子』は『竹取物語』より1,000年近く前の成立ですから、おそらくかぐや姫像のひとつのモデルになっているのでしょう。

ところでもうひとつ面白いのは、嫦娥は、弓の名手とされる羿という神の妻であること。羿は、10もあった太陽を射落として地球を灼熱地獄から救ったものの、太陽の父であった天帝から疎まれ、神の位と力を奪われます。太陽と敵対し、狩人にして、半神であり、妻は月の女神。とくれば?そう、オリオンです。オリオンとアルテミス(ダイアナ)。そしてゼウス(ジュピター)とアポロン。しかも、オリオンはアルテミスによって誤って射コロされていますが、羿は嫦娥の裏切りによって、不老不死に戻る機会を失い結果としてシんでしまいました。この二つの神話には、何か共通のモチーフあるいは起源があるように思いますが、それはまたの機会に。月、オリオン座、プレアデス星団、冬に力を喪う太陽、そしてそこを横切る木星、といったところでしょうか。

貴公子と五つの宝物

『竹取物語』は成立当時、つまり奈良時代初期の体制批判小説でもあり、アジア最古のスペースサイエンスフィクションでもあります。(ちなみに世界最古は二世紀ごろにギリシアのサモサタのルキアノスが書いた『本当の話』だそうです。この話、現在でも通用するような展開です。ルキアノスの想像力に乾杯!世界最古の中二病患者に乾杯!(笑))

ここで登場する五つの宝物を、月へ帰るために必要なアイテムだととらえるのは、geneがまさに中二の頃に作った設定です。宇宙船、宇宙服、通信機、コンピュータなど、世界に散らばったアイテムを集める姫の目的は、月へ還ること。貴公子たちはアイテム集めのためまんまと使いパシリをさせられてるわけです。

このたび、念願の「4478 海底探検ポッド」を入手できました!ので、フル出演より前になってしまいますが^_^; 「龍の頸の珠」として登場いただきました。まさに、球体の舟ということでピッタリ!もともとのgeneの想定ではアダムスキー型のUFOだったのですが。あ、これ、長い母船と丸い舟というのは、『竜の柩』ネタですね、たぶん。

四つのアイテムはすんなりと、宇宙時代に必要な先進技術として想像でき、「仏の御石の鉢」なんかも、『妖星伝』のおかげですんなりとコンピューターにあてはめられたのですが、ずっと困っていたのは「燕の子安貝」。

なんだこれ。

しかし今回は、かぐや姫というひとりの女の子を考えることで、ピンときまして、コスメグッズ、と設定。貝でコスメといえば、胡粉というのがあるわけですが、ここでは、パープルの海賊美女からブルーエイリアンの姿に戻るのに必要な!?スーパーコスメということで(笑)

なんやかんや、燕がこれを埋めなおしたため、かぐや姫のレディー・ジョウガはもうしばらく、パープルの海賊美女として、世界の海に君臨し続けることでしょう。ま、そのほうがいいよね。

中央アジアな何か

海賊モノ、海洋モノ、そして宇宙モノだったわけなのですが、なぜかしらどこかしら中央アジアになってしまうのはgeneの趣味でしょうね^_^;

胡粉もそうですし、「火鼠の皮衣」つまりアスベストの関係から、火浣布の産出で知られた史国、つまりキシュ、シャフリサブスに飛びます。昭武九姓の話は、安禄山、ロクサネ、月氏やサカ突厥などなど、geneのスイートスポットです。最近、仙人小説(?)僕僕先生シリーズ『先生の隠しごと』を読んだばかりだったのも影響あり。詳しくはこちらをどうぞ。

このほか、拝火教を示唆する火や、釈迦十大弟子のうち釈迦の従者として知られるアーナンダ(阿難)君など、海洋だけでなく大陸にも登場いただいた裏演目でした。

そしてお酒

この夏、お世話になった各種の発酵飲料をじゃぶじゃぶと紹介いたしました。ここ"pax fantasica"、"production 75"を、まったくもっておこさまたちにはおすすめできないプレモサイトとしてしまっている要因、それはこの酒。ま、プレモにもビアマグやスパークリングワインボトルなどなど、お酒アイテムはたくさんあるんですけどね。

ラムジンワイン、そして焼酎。詳細はそれぞれのページからリンクをご覧ください。特に、ラム・アグリコールは今年初めていただき、愉しむことができました。冬のスコッチにかわる、夏の利き酒となることでしょう。

あ、この写真。没写真です。なぜなら?アレー・ヴァンと白い宝箱というマツガイ組み合わせだから。というかもともとは、<<四海皇>>と四神を対応させようとしていたため、西のアレー・ヴァンに白い箱を組み合わせ、カリビアンな白い砂のイメージでいいな♪と思っていたのですが、ほかの海賊たちを考えると、衣装の色を箱の色をあわせたほうがしっくりきたため撮り直し。結果、この一枚がお蔵入りになってしまいました。というわけでここに掲載。


以上、新・海賊たちの紹介を兼ねた裏演目、四海皇とかぐや姫、でした!