2015年8月31日月曜日

その460 Sunrise from New Horizon - another edition 01 

やあやあ、われこそはっ!


われこそはっ…


「4595 お城の兵士(special)」
 そのカスタム!
  ターバンをはずし、冠を着けた、




その、われこそは…?




ラジャラジャ・スリ=ジャヤナサ・シャイレーンドラ!

Rajaraja Sri Jayanasa Sailendra!


スマトラ島、スリーヴィジャヤ王国の建国王家と、ジャワのシャイレーンドラ家の血をひく、誇り高き、ラジャであーる!

…というわけで、インド?マダガスカル?東アフリカ?インドネシア?マレーシア?など、なんとなくインド洋イメージの強かった4595を、ここでは南インド、チョーラ朝の人物と設定した上で、このカスタム君を、その影響を多大に受けた中世のスマトラ島、ジャワ島にまつわる者に認定。


インド。その歴史は、北部の王朝を中心に語られることが多い気がしますが、南インドにおいても、かつて、タミル系チョーラ朝(Chola Dynasty)と呼ばれる王朝が、-過去何期にも渡って-繁栄しました。やがてその勢力は海へと延び、現在のインドネシア、マレーシア、ミャンマー、タイ、カンボジア、スリランカ、マダガスカルなどインド洋各地に影響を及ぼしました。そう、チョーラ朝の貿易相手は、唐や宋などの東の王朝から、西はバグダッドのカリフたちまで、広く及んでいました。貿易品は、アラブの馬からチウゴクの陶器まで。そしてもちろん、東南アジアの香木やスパイスも!!

大貿易圏、海上帝国として成長したチョーラ朝と、そのイトコともいえるインドネシアやマレーシアの海上貿易国家たちは、基本的には長く平和で友好的な時代を送り、繁栄を迎えます。

しかし、10世紀から11世紀にかけて、スマトラ島のシュリーヴィジャヤ王国は海賊勢力を活用するようになり、一方でチョーラ朝は、チョーラ海軍とでもいうべき強大な軍事力を整えて沿岸諸国へ侵略を行います。スリランカやスマトラ島も、その遠征地のひとつ。ま、海賊行為が増えすぎて貿易がまともにできなくなったところで、地域経済圏が、ヘゲモニーを求めたってところでしょうか。

お気づきのとおり、スリーヴィジャヤって言葉はサンスクリット語。後にインドネシアやマレーシアは、イスラーム化することでアラブ文化の影響が強くなっていきますが、古代から中世にかけては、大インド圏の一部を形成していたのでした。チョーラ朝の侵攻に伴って、当地には数多くのチョーラ系の小国家や拠点がつくられたため、現在でも、マレーシアやインドネシアの旧支配勢力の中には、チョーラ朝にちなんだ、Cholan、Chulanという姓を名乗る人物(王族)もいるそうです。


(追記予定)